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研究

原発性アルドステロン症の新診断基準を確立 最新測定技術に基づく病態解明への一歩

2024.03.08  プレスリリース

原発性アルドステロン症(PA)(注1)は、一般的な高血圧と比較して、心臓病や脳卒中の危険性が2-4倍ほど高い高血圧疾患です。治療のためには正確な診断が重要ですが、2021年にアルドステロン測定方法が刷新されて以降、PAの診断基準は十分な検討がなされず、そのPA診断精度は不明でした。
今回、東北大学病院糖尿病代謝?内分泌内科 手塚 雄太医員と東北大学大学院医学系研究科 佐藤 文俊客員教授らの研究グループは、アルドステロンの最新測定法(CLEIA法)(注2)の測定精度を検証し、CLEIA法が従来法(RIA法)(注3)よりも正確にアルドステロンを測定でき、両者の乖離が77%に上ることを明らかにしました。一方で、CLEIA法を用いた場合の現在の診断基準では、PAと診断されるべき患者のうち17%が見逃されてしまうことが分かったことから、CLEIA法に基づくPA新診断基準を作成しました。これまでの診断方法では、手術で治るはずのPAを見逃していた可能性もあり、今回の新診断基準により適切な手術治療あるいは薬物治療が施され、心臓病や脳卒中の予防につながることが期待されます。
本研究成果は、日本高血圧学会の学会誌 Hypertension Research にて2024年3月8日にオンライン公開されました。

 

プレスリリース資料(PDF)

Hypertension Research

 

【用語説明】

  • 注1.原発性アルドステロン症(PA):血圧ホルモンであるアルドステロンが、自律的かつ過剰に分泌されることで起こる疾患。アルドステロンの作用により血圧が上昇し、尿中へのカリウム排泄が亢進することで低カリウム血症を来す。また、アルドステロンは動脈の炎症を惹起し、動脈硬化やそれに伴う心筋梗塞、脳梗塞などの心血管病を引き起こす。原因は副腎という臓器にあり、片方の副腎が原因の場合(アルドステロン産生腫瘍)と、両方の副腎が原因の場合(非腫瘍性変化)の場合があり、片方の副腎が原因であればその副腎を手術で摘出することで完治する。
  • 注2.CLEIA法:化学発酵酵素免疫測定(chemiluminescent immunoassay)の略。アルドステロン測定法の一つであり、抗体と抗原の結合反応に由来する光を利用する。以前からアルドステロンの測定に用いられていたが、より精度の高いCLEIA法が2019年頃に開発され、2021年度以降の原発性アルドステロン症診療に用いられている。
  • 注3.RIA法:放射免疫測定(radioummunoassay)の略。RIA法は、アルドステロン測定法の一つであり、放射能を利用する。日本では2020年度までRIA法でアルドステロンが測定されてきた。

 

【問い合わせ先】

(研究に関すること)

東北大学病院 糖尿病代謝?内分泌内科

医員 手塚 雄太(てづか ゆうた)

TEL:022-717-7611

Email:y.tezuka*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

(報道に関すること)

東北大学大学院医学系研究科?医学部広報室

東北大学病院広報室

TEL:022-717-8032

Email:press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

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